こんにちは、とはのです。
今回は小学3年のZ会の中学受験コース12月号について、お伝えします。
中学受験コースは1月号までなので、今号を入れて小3の中学受験コースは残り2号となりました。
前号では社会がいまいちかもと言っていたのですが、今号では地形の見方が入ってきて専門的な印象を受けます。
また、理科では反射を考える難しいテーマが登場するなど、厚みがある号だったように感じました。
順にご紹介します。
12月号の国語は段落の関係|小3・Z会の中学受験コース
小学3年のZ会の中学受験コース12月号の国語は、「段落の関係を理解する」がテーマでした。
段落というと、話の切り替わりに使うくらいの印象でしたが、そのあたりも細かく解説されています。
接続詞と読み取りのポイントを学ぶ
段落になるタイミングで使われる接続詞。使われた接続詞によって、その段落になにが書かれているかが推測できます。
その説明と、「形式段落」や「意味段落」といった段落の種類も解説されていました。
確認問題や読み取り問題では、段落によって内容のまとまりがどこでわかれているかということや、ある一文はどの段落の最後に入れるべきかなどを問う問題が出てきました。こうした問題はいままで触れたことがなかったと思うので、良い練習になったように感じます。
文章表現は「両方の立場に立って書く」
今回の文章表現は両方の立場に立って書く問題です。
たとえば、「原子力は使う方が良い」「原子力は使わない方が良い」など二極化した意見に対して、それぞれの立場で、「〇〇だから良い。」といった意見をまとめます。(実際の問題は、もっと簡単なものが出されています)
かならず反対の立場の意見もメリットを挙げて選んだ理由を書かなければならないので、問題によっては悩むかもしれません。しかし、書き方がわからない場合は、どのようにまとめてみると良いかといったアドバイスもあるので、まったく書けない状況にはならないはずです。
一つの事柄でも、さまざまな視点があることに気づき、その上で自分の意見をまとめる練習にもなったのではと感じました。
12月号の算数は三角形と角度|小3・Z会の中学受験コース
12月号の算数は、三角形と角度がテーマでした。
内角・外角は、中学受験の問題ではよく出るテーマだと思います。しっかりと学んでおくと、今後の強みとなるはずです。
直角・角度の解説には驚き
12月号の算数の第1回の授業は「直角」。
1回の授業が「直角」だけというのも、なかなかすごい印象です。
直角だけでページが埋まるのかと感じましたが、それだけしっかりと学習すべき内容なのかもしえません。
頂点や辺の説明については、なんとなくできますが、直角の説明は難しいのではないでしょうか。
もしかしたら小学校のときに教科書に載っていたのかもしれませんが、まったく記憶に残っておらず。
私は今号のZ会を見て、「こんな説明するんだ」と驚きました。
12月号は構成が良い
三角形の内角の和、外角、一回転の角の大きさ、三角形の種類など、順番に解説と練習問題が掲載されています。これがとても良かったと感じました。
今までは毎月のカリキュラムの中に2つ以上のテーマを入れていることが多く、たとえば9月号では「時間」「長さ」「植木算」がカリキュラムに入っていました。次から次へと新しい方法を学ぶ状況に、子供は四苦八苦していた記憶があります。
しかし、今回はすべて繋がりがあるテーマを、じっくり順を追って説明されているので理解しやすかったです。
いつもは算数で苦戦して、解説を見ても理解しているのか怪しい状況がありましたが、今回はヒントを出せば解き方に気づくことが多かったように感じました。
12月号の社会は地図と地形|小3・Z会の中学受験コース
今回の社会は、地図と地形がテーマでした。
一見するととっつきにくい地図と地形についてですが、体験ノート、解説ともにわかりやすく、今回の社会は満足度が高かったです。
平面図と断面図の理解を深める
「体験ノート」では、地図から土地の高さや傾きを読み取る方法に関する取り組みがありました。
まずは白地図に色を塗っていく取り組み。土地が低いところと高いところを指定された色で塗っていきます。
そして、高低差を考えながら指定されたルートを選ぶ問題のほか、勾配が書かれた平面図から断面図を書く方法も練習できました。
標高・等高線と山の形
続いて、標高や等高線の説明。標高はニュースなどで聞くこともありますが、等高線という言葉は聞き慣れない人が多いと思います。
テキストにはある山の平面図から読み解く、山の形を解説していました。平面図のほかに断面図もあって、より理解が深まった気がします。
尾根や谷の説明や問題のほか、雨水や海水が増えたときの地形の変化などもあって、非常に興味深かったです。
お子さんと一緒にテキストを読んで、想像してみると楽しいかもしれません。
実際の地図を使った地形の説明
また、実際の地図を使って、産地、扇状地、平地の様子を学習します。
今までは簡略された平面図と地図記号を読むだけでしたが、ここにきてかなり専門的な地図の読み方の学習が入ってきたように思います。
今回の社会は学習内容は濃いものの、小学3年生の中学受験コース・社会は標準コースのみということもあって、難しい問題は出ません。
無理に詰め込むことがなく、子供が苦手意識を持たない点は良いですが、なんとなく読んで終わってしまう可能性もあります。
自分たちの住んでいる地域、旅行先や親戚の住んでいる地域など、興味がある地域の地図を一緒に調べてみるなどして、記憶を定着させると良さそうです。
12月号の理科は反射|小3・Z会の中学受験コース
理科は反射がテーマでした。
光の反射がどのようにして起こるか、そして鏡でものが見える仕組みについても触れていました。
反射角と入射角はやや難しい
まずは光が入ってくる角度(入射角)と、それが跳ね返るときの角度(反射角)について学びます。
このとき、どこの位置が入射角か反射角かの説明と図があるのですが、これはやや難しく感じました。
すぐに理解できるお子さんであれば良いですが、練習問題で戸惑うことがあれば一度一緒に解いてみたほうが良いと思います。
ものが見える原理
12月号の第2回では「ものと光」がテーマ。ものが見える原理について学びます。
鏡を使った問題も多く、しっかりと光の反射について理解ができていないと解けません。
やや難しい問題が続きます。しかし、ここを疎かにするとあとが大変だということは、目に見えています…。
寝る前に1日1問でもいいから一緒に読み解きするなどして、くり返し学んで行くことが必要かと感じました。
「もっとくわしく」のコーナーもぜひ読もう
ちなみに、「もっとくわしく」のコーナーでは「かがみでものが見えるしくみ」について、もう少し詳しく書かれています。
問題がないので飛ばしてしまう可能性が高いですが、潜望鏡など鏡の反射を使った道具の説明なども書いてあるので、ぜひお子さんに読むよう勧めてほしいです。
学習した分野の定着化が課題
今号はどの教科も非常におすすめできる内容だったように思います。
とくに中学受験をするご家庭であれば、抑えておくべき単元ばかり。かつ、学びやすい構成でした。
問題はせっかく習ったものを、子供がしっかりと理解できているか、記憶に定着できているかが課題だと思います。
それには親の働きかけが不可欠かもしれません。そのため、今回は何度か「一緒に」という言葉をお伝えしました。
すでに塾で学習を開始していたり、お子さんが自ら興味を持って学習に励んでいたりするご家庭であれば必要ないと思います。
また、勉強はすべて自己責任でやってもらっているご家庭も、不要かもしれません。
そうでないかぎりは、親御さんが「今度このあたりの地図を見てみようか」「この鏡の反射ってどんな意味かわかる?あわせかがみしたらどうなるのかな」など言って、学習した内容を引き出すお手伝いをしたほうが良いのではと感じました。
中学受験コースを選んで、もうすぐ1年。
小学3年生の中学受験コースは4月号~1月号なので、実際は10か月間ですが、こちらを選んで良かったと感じています。