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幼児・子供の窒息事故。対処や救急法、避けたほうがよい食べ物

幼児・子供の窒息事故。対処や救急法、避けたほうがよい食べ物

こんにちは、とはのです。

今回は子供、とくに幼児の食べ物による窒息事故についてお伝えします。
(救急法については、食べ物以外の窒息事故も同様なので、参考にしてください)

ここに注意

もしも今、万が一、窒息の症状が起こっているのであれば。
意識がない場合は、119番をして心肺蘇生法(胸骨圧迫を強く速く30回、人工呼吸2回、口の中に異物が見えたら取り除く。これをくり返す)。
意識がある場合は、救護者がひとりのときは、異物除去をしてから「119番」(数回やって無理そうだったり、意識が無くなりそうだったらすぐに119番)。二人以上のときは、119番をしながら、異物除去。
異物除去は、1歳未満の場合は「背部叩打法」、1歳以上は「腹部突き上げ法(1歳未満・妊婦・意識がない人にはNG)」などを試してください。もしくは動画乳児:背部叩打法」「腹部付き上げ法で確認してください。

以降については、現在、緊急事態ではない人向けの内容です。
上記の緊急事態にそなえた情報も再度お伝えします。

5歳以下のお子さんがいらっしゃる家庭や、子育てをしているご家庭、これから出産を控えているご家庭であれば、

  • どのような食べ物が危険か、避けたほうがよいか
  • 食べ物が詰まった場合の対処や救急法

を参考にしてもらえたらと思います。

幼児は避けたほうが良い食べ物

子供や幼児の窒息を防ぐ。避けたほうが良い食べ物

定期的に子供の窒息事故は報道されていて、平成26年~令和元年までの6年間で食品によって窒息した5歳以下の児童は73名。
内容を見ると、事前に注意喚起されていた食べ物であるほか、対処を知っていれば大事に至らない可能性があるケースもあります。

子供、とくに幼児にとって、できるだけ避けたほうが良かったり、食べ方を工夫したほうが良い食べ物を紹介します。

豆・ナッツ類

奥歯が生え揃わない幼児の場合、固まりのまま飲み込んでしまう恐れがあります。
その場合、喉や気管に詰まらせてしまう可能性が高く、肺炎や窒息を起こすリスクがあります。

節分豆は3歳児以上のお子さんでも、たびたび危険になったというニュースが出ます。
最低でも6歳以上のお子さんから出すようにして、食べさせるときは大人がしっかりと見る・口に入れているときにふざけさせない・あるきまわらせないなど注意を払う必要があります。
それ以下の年齢では、節分のときなど、豆をあげるのは控えたほうが安全です。

女性アイコン(困り顔)
消費者庁でも、5歳未満の子供に与えることは控えるよう、注意喚起しています(→ 参考サイト:消費者庁

プチトマト

四等分にすれば安全性も高まりますが、保育園では提供を控えているところが多いです。
日本小児科学会は、4分の1以下にカットしてから与えることを推奨しています。

うずらの卵

丸くてツルッと入ってしまう可能性があります。
等分にしても、気道が小さな幼児の場合は危険な場合があるため、低年齢児にはすりつぶすか使用しないほうが安全です。

飴・ラムネ

丸く小さいため、飲み込みやすいです。
とくに溶けづらい飴は危険なので、幼児に与えるのは控えましょう。
児童になっても、飴を含んだまま動き回ると危険なので、注意が必要です。

餅・白玉団子

粘着性が高く、喉に詰まりやすいです。
とくに白玉は表面がつるつるしているため、誤って飲み込みやすいので注意が必要です。
保育園でも提供を控えています。

いか

加熱すると固くなってしまい、噛まずにそのまま気道に入るケースがあります。

えび・貝類

固くて乳幼児では噛み切れないケースがあるため、保育園でも0歳・1歳児クラスでの提供は控えている食材です。
食べるのであれば、奥の歯茎がしっかりとしてくる1歳児以降からが良いでしょう。
(可能であれば、完全に奥歯が生えた2歳児以降のほうが安全かもしれません)

おにぎりなどの焼き海苔

海苔も大きさによっては噛み切れなかったり、口の中に貼いたりする危険があります。
刻み海苔(月齢によっては、さらに細かく刻む)などを利用しましょう。

また、一度に大量の海苔を口の中に入れると、口の中の水分を吸って、詰まりやすくなってしまいます。
食材と混ぜてからにしたり、量を調節したりしてから口に入れるよう注意しましょう。

こんにゃく

こんにゃくは危険なため、使うのであれば「糸こんにゃく」。
糸こんにゃくは1cmに切って使用しましょう。

ソーセージ

ソーセージは4歳以上でもうっかり飲み込んでしまって窒息になりかけるケースもあります。
1本丸々ではなく、縦半分に切っておくなどすると、予防にも繋がります。

口の中の水分を吸収するもの

パン、ゆで卵、お芋、カステラ、ドーナツなど。
細かくしたり、すりつぶしたり、なにかと混ぜたりして口に詰まらないよう注意してください。
また、口に入れる前に、水分を摂取して口を潤しておくなどするのも効果的です。

ぶどう・さくらんぼ

丸くて小さい形のぶどうやさくらんぼは、飲み込みやすいため大変危険です。
実際に巨峰を1歳未満の子に与えて、窒息事故も起こっています。

また、皮が喉に貼りつく可能性があります。
皮をむいて食べるぶどうも、皮のむきのこし、大きさに注意が必要です。

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過去にはシャインマスカットをまるごと頬張っている子供のほっぺがかわいい、とツイートした母親が話題となり、炎上にもなりました。かわいい姿に真似する人もいたようですが、大変危険です

日本小児学会では4歳以下の子どもには、ブドウを1/4以下の大きさに切って与える」

そのほか(丸い形・球体のもの)

飲み込みやすい丸い形や球体のものは、危険です。
たとえば、半分にした枝豆でも、2歳未満の幼児が窒息しかけたといった話もあります。
日本小児科学会が運営するサイトでは、枝豆は5歳以下には与えないでと呼びかけています)

飲み込みやすいものはすりつぶすか、もう少し上の年齢になるまで提供を控えましょう。

そのほか(滑りやすいもの)

ゼリーなども滑りやすいため、0歳・1歳に与えるときは注意をしてください。
与えるのであれば、吸い込む形のゼリーはやめましょう。
月齢が小さい子であれば、赤ちゃん専用のものとして、大人が食べるゼリーは避けてください。

※こんにゃくゼリーなど弾力性・固いものは絶対にやめてください。
乳幼児・高齢者共に危険です。

食べ物が詰まったとき。窒息の対処法・応急処置

食べ物が詰まったときの窒息の対処法や応急処置。

冒頭に書いた内容と重複しますが、万が一のときのための手順として、もう少し詳しく解説します。

窒息の応急処置

step
1
窒息のサイン(チョークサイン)を確認

  • 急に顔色が悪くなる
  • よだれを垂らして、苦しそうな表情をする
  • 喉をおさえる仕草をする

窒息のサイン(チョークサイン)に気がついたら、すぐに処置をしましょう。

ここに注意

異物を取り出そうと、無理に指を口の奥まで入れると、中に余計に入ってしまったり、喉を傷つける可能性があります。
異物が取り出しやすい位置にあるとき以外は、やめましょう。

step
2
意識の有無の確認と119番

呼びかけに反応するなど、意識があった場合はすぐに異物除去と「119番」をしてください。

もしも救護者がひとりのときだったら、異物除去をしてから「119番」。
ただし数回やって無理そうだったり、すぐに意識が無くなりそうだったりしたら、すぐに119番をしてください。

step
3
意識が合った場合は、異物除去

異物除去は、「背部叩打法(はいぶこうだほう)」と「腹部突き上げ法」があります。
(以下、「東京消防庁公式チャンネル」がわかりやすいので、YouTube動画もまじえてお伝えします)

異物除去(背部叩打法。1歳未満)

1歳未満の場合は「背部叩打法」をおこないます。

背部叩打法は、救護者の片腕に子供(1歳未満の乳児)をうつ伏せにして、手のひらで子供の顎を支えます。
体は頭よりも上の市にして、子供の背中の真ん中あたり(肩甲骨の間あたり)を、手のひらで5~6回強めに叩きます。

大人の場合も、腕を後ろから前へ回して、顎を固定。
背中を強く叩きます(もしくは、次の「腹部突き上げ法」を試してください)

異物除去(腹部突き上げ法。1歳未満・妊婦はNG)

腹部突き上げ法は、背後にまわって脇の下から前に手を回します。
片手は握りこぶしを作ってへそとみぞおちの中間あたりに当て、もう片方の手はその手をしっかり握ります。
そして、すばやく斜め上にひっぱって、圧迫します。

※この方法は内蔵を痛める可能性があるため、乳児や妊婦にはできません。
また、実施した時には、到着した救急隊に伝えて、医師の診断をしてもらいましょう。

step
4
意識がない場合は心肺蘇生法・AED

意識がない場合は、すぐに心肺蘇生法をおこないます。

胸骨圧迫(心臓マッサージ)を30回、人工呼吸を2回(1回1秒かけて吹く)
これをくり返してください。
またAEDが準備できたら、音声に従って使いましょう。

胸骨圧迫は、乳児の場合は指2本、小児(1歳以上15歳未満)の場合は片手もしくは両手、成人の場合は両手でおこないます。
方法については、動画がわかりやすいので確認しておきましょう。AEDの使い方も解説されています。

万が一に備えて。予習と印刷&スマホ登録が大切

とっさのことが起きると、なにをすればいいのかパニックになる人も。
なかには救急車が何番かすら忘れてしまう人もいます。

そうならないためにも、万が一なったとしても、すぐに判断できるような予習と対策をしておく必要があります。
「背部叩打法」と「腹部突き上げ法」など、クッションや座布団でもいいので、一度は試してみてください。
やっておくのと、やっていないのとでは、もしものときに差がでます。

また、心肺蘇生法の動画も一度最後まで確認しておくと安心です。

また、もしものときはどうするか、紙で確認できる環境も整えておきましょう
日本医師会の救急蘇生法」では、それぞれの手順をイラスト入りで解説しています。
さらにその内容をダウンロードできるので、印刷しておいてください。
スマートフォンや携帯電話に「日本医師会 救急蘇生法」を登録する方法」もあるので、そちらもあわせて対応しておくことをおすすめします。

 

 

【参考サイト】

 


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今回の記事は以上です。お読みいただきありがとうございました。

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