保育園の入園保育園入園とともにはじまるのが、「慣らし保育」。
今回は慣らし保育のスケジュールや心構え、慣れていく様子についてお伝えします。
慣らし保育とスケジュールについて
慣らし保育とは、子供が新しい環境(保育園)に慣れるために設けられる期間。
どの保育園でも入園・転園した児童には、必ずおこなわれます。
慣らし保育のスケジュール(例)
慣らし保育がどのような段階を踏んでおこなわれるかお伝えします。
第一段階
9時~11時
2時間預かり。園によっては保護者を同伴させる日を設けるようですが、初日から子供だけを預ける園もすくなくありません。
第二段階
9時~12時
昼食後までの預かり。お昼寝前にお迎えをします。
第三段階
9時~15時半
お昼寝後のお迎え(おやつなし)。園によっては、おやつ後をお迎え時間にするところもあるようです。
第四段階
9時~16時
おやつ後+夕方遊び途中でのお迎え。
もしくは、標準時間内での預かり(地域によって標準時間は異なる)。
段階ごとにどのくらい日数をかけるかは、保育園と子供次第
第一段階~第三段階までは、1段階ごとに1~3日間の日数を有する保育園が多いようです。
慣らし保育の日数は、低年齢の子であればあるほど、多めでといわれます。
また、お子さんがどのくらいで保育園に慣れるか、職場復帰のタイミングにも左右されます。
第四段階については、育児休暇が終わるタイミングまで続く可能性があります。
たとえば4月末の仕事復帰であれば、4月の3週4週は第四段階のスケジュールなど。
第五段階として、実際に預ける時間帯で慣らし保育をするケースもあるようですが、レアなケースです。
慣らし保育にかかる日数
慣らし保育は、小さい子ほど期間が長くなる可能性があります。
0~2歳までは10営業日が最低ライン。
3歳~5歳や転園してきたお子さんの場合は、5営業日~10営業日くらいは見ておきましょう。
慣らし保育に対する心構え
慣らし保育は親も一緒に頑張らなくてはなりません。
不測の事態や子供のフォローなど対応できるようにしておきましょう。
慣らし保育期間はずれる可能性があることを知っておく
慣らし保育はずれる可能性があります。
立てたスケジュールより2~3日くらいはずれる可能性があることを、事前に会社に伝えておくとよいでしょう。
ずれる理由1:子供の体調不良
慣れない環境。大好きなパパやママがいない。
そんな状況で体調を崩す子も少なくありません。
また、集団生活によって、感染症や熱をもらってくるケースも多いです。
子供が体調を崩した場合は、その期間は慣らし保育はストップ。
お休みさせることになります。
ずれる理由2:子供の様子
保育士さんもプロなので、大泣き程度であれば慣らし保育の期間を延長したりはしません。
しかし、
- お子さんががまったく食事を摂らない
- お子さんが毎回吐いてしまっている
といった、保育士では手に負えない事態があれば別です。
スケジュールの段階ごとの期間を多めにとったり、前段階に戻したりすることを相談される場合があります。
登園時はすみやかに立ち去る
泣き叫んだり、親の服の裾を掴んで離さなかったりする子もいます。
そんな様子を見て、親もなかなか立ち去りづらいですよね。
しかし、ここはグッとこらえて、すばやく立ち去りましょう。
いつまでも親がいると、子供は泣き続ければ連れて帰ってくれると期待してしまいます。
保育士さんも子供の相手がしづらくなってしまうため、長居はさけましょう。
お迎え時は抱きしめて、安心させてあげる
お迎え時は、親の姿を見て安心して泣き出すと思います。
しっかりと抱きしめて、親はかならず迎えに来ることを教えてあげましょう。
保育園は楽しいところだと教えてあげる
慣らし保育期間は、保育園に行くことを嫌がる子もいます。
しかし、そこで以下のような言葉をかけるのはNGです。
- 保育園に行くのは我慢しないとね
- 保育園に連れていくのは、ママも寂しい
子供は保育園がネガティブな場所だと感じてしまいます。
「保育園は楽しいよ」「保育園に行けるなんていいな」など、楽しいところだと笑顔で教えてあげましょう。
子供が泣くのはいつまで?
慣らし保育を終えても、いつまでも朝は泣き顔になってしまうお子さん……。
大体どのくらいで保育園に慣れてくれるのでしょうか。
大きい子や転園児童あれば、慣れるのも早い
4歳や5歳であれば、慣らし保育期間から大丈夫な子もいます。
また、すでに保育園にいたことがある転園児童であれば、比較的早めになれる傾向にあります。
ただし、慣れたといっても、新しい環境に変わりはないので、しっかりとお子さんのケアをすることを忘れずに。
小さい子であれば1か月以上泣いてしまうことも
0歳〜2歳までの幼児であれば、1か月〜2か月くらいはかかることも。
3歳でも、それまでどこもかよったことがなければ、数週間は要するでしょう。
ただし、その期間、まったく変化がないわけではありません。
午前中だけとか、時折思い出してとか、徐々に泣く頻度も減っていきます。
また、ほかの親のほうが早くお迎えに来たときは、自分の親はまだかと泣き出す子もいます。
しかしそれも、2か月を過ぎれば笑顔で見送ってくれたり、他の親にも手を振る余裕も増えてくるはずです。
会社復帰日は、できればゆとりをもって。
早く復帰して会社を休んだ分を取り戻そうと、無理やり最短のスケジュールで設定してしまうケースがあります。
しかし、そうすると1日でもズレたら困るといった焦りから、子供にプレッシャーを与えたり、イラついてしまうことも。
なぜうまくスケジュールが進まなかったのか。
なぜ子供が熱を出すなど、体調を崩してしまったのか。
環境が変わって一番不安がっているお子さんが、悪いなんてことはありませんよね……?
慣らし保育がズレても問題がないように、会社復帰日はできれば長めに、幅をもたせて設定できると良いでしょう。
くれぐれも焦りすぎないようにしてくださいね。