こんにちは、とはのです。
小さいお子さんほど手がかかるのに、注意したことを何度もしてもしまう。
時間がないときに限って、やってほしくないことをしてしまう。
そういった経験ありませんか。
自分が手一杯なときほど、つい感情的に怒ってしまうもの。
- うるさい!静かにして!
- はやくしなさい!
- なんで言ったことをしていないの!
ついこうした攻撃的な言葉を口にしてしまうことがあります。
しかし感情的に怒れば怒るほど子供には怒鳴った印象しか残らず、なにも伝わっていなかったりします。
また、そのように怒る自分に自己嫌悪して、自分で傷つくひとも少なくありません。
今回はケースごとに、言い方ひとつで印象も伝わり方も変わる言葉をお伝えします。
(主にちいさい子供(幼児)に対する内容です)
「やさしい」は、なんにでも使える魔法のことば
子供が大声だしていたとき、どのように注意しますか?
子供が乱暴にものを扱っているとき、どのように止めるよういいますか?
上の2つのケースは、どちらも「やさしい」が使えます。
子供が大声を出しているときに使う場合
大きな声をだしているときは、
「やさしい言い方をしてくれるかな?」
と伝えてみましょう。
最初のうちは、もしかしたら、わざと余計に大きな声を出すかもしれません。
また、「やさしい言い方」の意味がわからないかもしれません。
それでも、何回かはその言葉で注意をしてみてください。
何回かくり返すと、「やさしい言い方にして」と言った瞬間に、トーンを落として話してくれたりします。
乱暴にものを扱っているときに使う場合
たとえば、机をバンバン叩いているとき。急に叩く行動自体を止めることは難しいかもしれません。
そのため、まずは乱暴にさせないことから教えましょう。
「やさしくポンポンやコンコンしてくれるかな?」
大声のときと同じように、最初のうちは、よりはしゃいでバンバンをくり返すかもしれません。
「うん。でも、こうしてくれると、もっといいよ」と言いながら、コンコンとやさしく机をたたいて、たたき方を教えてあげましょう。
少しでも興味を持ってくれたら、かるくリズムにのって、コンコココン、とたたいてみましょう。
そうすると遊びだと思い、自分も同じように叩くようになっていきます。
力の入れ具合がわかれば、次回から注意したときも、「こう?」と聞くように軽くコンコンたたくように変えてくれますよ。
トゲのある言葉は、言い換えられないか考えよう
- 「はやく!」
- 「なんで◯◯していないの!」
- 「ちゃんとして●●して!」
時間に追われているときほど、口癖のようにこんな言葉をつかいがちです。
こういったことばは、子供のためではなく、自分に余裕がないため、自分の都合に合わすために使ってしまうことも。
時間に余裕をもてればよいですが、なかなかそうもいきません。
そういったときは、せめて、ほかの言い方がないかを考えてみましょう。
「はやくして」。つい子供を急かしてしまう言葉の言い換え
「うわー、はやいね」
「はやくして」ではなく、「はやいねー」。
単純な言い換えかもしれません。
しかし、すこしでもはやくできたら、それを褒めてみてください。
たとえば、靴を履くとき。足を靴の中に入れたら、すかさず言ってみましょう。
子供は得意になって、笑顔でもっと早くしようと頑張ってくれます。
朝の支度で時間に追われているときは、子供がやる範囲をすこしだけ残しつつ、褒めながら、手間取るところは子供に気づかれないようサッとやってしまいましょう。
「すごいねー、はやいねー。ママはもう片方の靴履かせちゃうね。わー、ママよりかはやく履けたねー。」
「なんで◯◯していないの!」。理由をきいてしまう言葉の言い換え
おそらく注意しているほうも、ちゃんと理由を聞こうとはしていないのでは?
「なんでそんなことするの!」と、一方的に怒りたいだけになっていないでしょうか。
単純に怒りたいなら、「なんで」という言葉は不要です。
また、子供が謝っていても、くり返し同じ言葉で怒っていないでしょうか。
「なんで?」ときいてくるのに、理由をきいてくれない。
謝っても、ずっとまくしたてて怒る。
そんな親をみて、子供はどう思うでしょう。
本当に理由を聞きたいときは、「なんで」は1回で大丈夫。
子供が理由を話したら、それ以上「なんで」をくり返さないようにしましょう。
「なんで◯◯していないの」は1回。
そのあと理由をきいたら、あらたに時間をくぎって、約束ごとをします。
たとえば「じゃあ、時計の長い針が3になるまでにしてね?」と伝えましょう。
子供も子供のペースがあります。
時間に余裕があるときは、いつまでにやってほしいかを時間を伝え、その時間になるまではそっとしておきましょう。
「ちゃんとして」。子供に完璧さを求めてしまう言葉の言い換え
- 「ちゃんと立って。」
- 「ちゃんと食べて。」
- 「ちゃんとスプーンを持って。」
この言い方もあまり良くありません。
まずは「ちゃんと」を別の言い方に変えてみましょう。
- 「足をついて、立ってみて」
- 「もぐもぐ噛んで食べて」
- 「ぐっとスプーンを持って」
「ちゃんと」は、便利なことばです。
そのため、口癖のように「ちゃんと」を使ってしまいがち。
子供も「ちゃんと」ばかりを言われてしまうと、「ちゃんとする」ことが重要だと思い、その意味や意図を理解せずに言われるがまま行動してしまう可能性があります。
なんでも「ちゃんと」に当てはめないで、伝わる言葉に言い換えましょう。
だいじなのは、対応してくれたときに「ありがとう」の言葉
子供はやって当然ではなく、こちらの言葉にこたえてくれたら、ちゃんとお礼を伝えましょう。
- ありがとう、やさしい言葉でステキだね。
- ありがとう、机さんもやさしくポンポン、うれしいね。
- ありがとう、ママ、はやくてビックリしたよ。
- もぐもぐ噛んでくれてありがとう。お口もうれしいね。もぐもぐ噛めるようになったんだね。
こうすれば、ふだん子供を叱るときに使うことばに比べ、注意している自分も心の負担は減るのではないでしょうか。
子供に注意するとき、子供を傷つけていたり、そのことに自分も傷ついていたりするときは、このような方法を試してみてくださいね。