保育園 育児・保育(0~6歳)

保育園【使用済おむつ】持ち帰りある?ない?理由と判断

2022年1月17日

保育園。使用済おむつの持ち帰りはあるかないか。持ち帰り理由とその判断

こんにちは、とはのです。

みなさんの保育園では、おむつの持ち帰りはありますか?
もしくは、保育園によっておむつの持ち帰りある・なしがあることをご存知ですか?

今回は「保育園のおむつ持ち帰り」に関することをお伝えしたいと思います。

※このサイトでの「保育園」とは「認可保育所」を指します。

「保育園のおむつ持ち帰り」の現状

保育園のおむつ持ち帰りの現状。地域ごとのお持ち帰り率

「保育園のおむつ持ち帰り」とは、子供の使用済みおむつをお迎えのときに持ち帰ることです。
使用済みのおむつを持ち帰らせるか保育園で廃棄をするかについては、自治体がさだめているところもあれば保育園ごとの判断に任せているところもあります。

地域格差あり?おむつの持ち帰り率

おむつの持ち帰りをする保育園はどのくらいあるのか。
BABY JOB株式会社が首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)と関西圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)の計361自治体の公立保育園担当者に電話調査をおこないました。

それによると、23区ではなんとゼロ。すべての自治体で持ち帰りさせていませんでした。

さすが23区!持ち帰りが負担に感じる保護者にとっては嬉しいですね
女性アイコン2(笑顔)

しかし東京全体でみると62自治体中、15の自治体は持ち帰り。持ち帰り率は24%となります。
東京でもおよそ4分の1の自治体で持ち帰りが決められているのは、意外かもしれません。

首都圏全体で見ると、首都圏で一番持ち帰りが多かったのは神奈川。
なんと持ち帰り率は45%。神奈川のおよそ半数の自治体が持ち帰りさせていることになります。

関西圏では半数以上の自治体が持ち帰りさせている

さらに驚くのが関西圏です。関西圏全体では149自治体のうち95の自治体が持ち帰りをさせています。

1位の京都府は26自治体中23の自治体が持ち帰りをさせていて、持ち帰り率は88%。
2位の大阪の65%(43自治体中28自治体が持ち帰りさせている)を大きく引き離しています。

「おむつの持ち帰り」2つの理由

おむつの持ち帰り、2つの理由

そもそも、おむつの持ち帰りはなぜあるのか。
よく言われるのが、以下の2点です。

  1. 健康管理
  2. 処分費用や保管場所

健康管理・観察

一番最初に挙げられるのが、子供の「健康管理・健康観察」を目的とした理由。
保護者におしっこの回数やウンチの状態をみてもらい、子供の体調の変化に気づいてもらうために持ち帰ってもらっているという意義があります。

処分費用や保管方法

健康管理の次に挙げられるのが、処分費用の問題。それと合わせて保管場所についてもセットで問題とされています。

「処分費用」というのは「おむつの廃棄費用」を指し、使用済みおむつを保育園側で廃棄する場合は有料ゴミとして処理しなくてはなりません。

例として、おむつの持ち帰り問題が議題に上がった滋賀県野洲市のデータを見てみましょう。
野洲市のデータによると園児一人あたりの処分費用というのは、月に1,040円としています。

園児一人当たり3~7枚/日程度、平均で5枚/日程度の使用後おむつが発生していることから、使用後おむつの重さを160g/枚、25日/月利用、処分費単価52円/kg(令和2年度 公共施設廃棄物(可燃物等)収集運搬処分業務委託より:週2回の回収ペース)とすると、5枚/日/人×160g/枚×25日×52円/kg=1,040円/月の処分費用が園児一人当たりにかかります。
保育所等の使用後おむつの持ち帰りについて(資料5)/野洲市」より引用

さらに仮に週2回の回収だったとして、回収までの期間の保管場所も考えなくてはいけません。

園児一人当たり3~7枚/日程度、平均で5枚/日程度の使用後おむつが発生していることから、使用後おむつの重さを160g/枚、園児数80人(0~2歳児の定員が一番多い園)とすると、重さは、5枚/日/人×160g/枚×80人=64kg/日。枚数は、5枚/日/人×80人=400枚/日になり、事業系一般廃棄物の1袋に60枚入ると想定すると、400枚÷60枚=6.66…で、7袋が毎日出ることになり、その保管する場所が必要になります。
保育所等の使用後おむつの持ち帰りについて(資料5)/野洲市」より引用

たしかに園児1人あたり1か月4桁の費用がかかる、そして毎日7袋の廃棄量が出るというのはかなり負担だと感じます。
費用も保護者に負担してもらおうにも、負担が大きいと反発する人も多そうですね。

処分費用が1000円以上は本当か

しかし、気になったのがこの4桁の処分費用。
一人あたりの処分費は高くても1000円は超えないだろうと漠然と思っていた(むしろ200~300円だと思っていた)ので、本当にこれくらいなのか、もうすこし調べてみました。

すると、環境省が2019年におこなった「市区町村における使用済紙おむつの取り扱いに関するアンケート調査」というものが見つかりました。
これによると、事業所から排出される使用済紙おむつの処理費用に関する質問があり、紙おむつを処理する際の処理料金を聞いたところ、回答のあった市区町村(1,496 件)のうち8割近くが0~10円/kgまたは10~20 円/kgと回答したとのこと。

野洲市では1kgあたり52円で計算していたので、処分費用は1000円が一般的ととらえるには難しいかもしれませんね。ちなみにアンケート結果には1kgあたり200円以上の処理料金を設定しているところもあったようです
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とりあえず、8割が0~20円/kgの処理料金ということで、間をとって1kgあたり10円として計算し直してみます。

  • 園児1日あたりのおむつ量:5枚(平均)
  • 使用後のおむつの重さ:160g(1枚あたり)
  • 処分費単価:1kgあたり10円
  • 利用日数:25日

園児1か月あたりのおむつ廃棄量:5×160×25=20000g=20kg
処分費用: 20×10円=200円

思った以上に価格差(地域差)がありましたね。1kgあたり20円だとしても400円です。
また、利用日数を25日として計算していましたが、土日を利用しない保護者も半数くらいはいると思うので、実際はもっと少額ですむような気もします。

とはいえ、処分費用はおさえられても保管場所の問題は残っているので、悩ましい問題であることは変わりないのかもしれないですね。

モンペも理由のひとつか

おむつの持ち帰りに関する記事がYahoo!に掲載されたときについたコメントで、「こういうケースもあるのか」と思ったことがあります。

それはおむつを持ち帰らすのは、保護者によっては「保育園では本当にこんなに使ったの?」と疑う人がいるため、その証拠品とする意味合いもあるといったもの。
おむつを替える頻度は、1回でもしたらすぐに替える人もいれば、時間ごとに定期的に替える人、膨らんでから替える人など様々です。
そのため自宅ではそこまで頻繁に替えないのに、保育園ではすぐに替えて困る、もったいない、などと言ってくる保護者もいるのかもしれないですね。

おむつの持ち帰り。保護者でも意見が割れる

使用済みおむつを持ち帰ることについて。
負担に感じる人もいれば、持ち帰りを希望する人もいます。
それぞれの視点から考えてみたいと思います。

「持ち帰りは負担」派としての意見

おむつの持ち帰りが負担だと感じる人の意見として、以下のことが挙げられます。

  • 保育園から持ち帰ったおむつをわざわざ開いて、健康チェックなんてしない
  • 使用済みおむつを持ち運ぶのは、衛生的にどうなのか疑問が残る
  • 多少匂いはするし、精神的にも衛生的にも、使用済みおむつを何個も持った状態でお迎え後の買い物や立ち寄りができない(お迎え前の買い物は禁止されているし、困る)
  • 電車通園の場合、これをもって電車に乗ると思うと…

ちなみに私も、負担派です。
多少費用が保護者負担になったとしても、保育園で処分してほしいと感じています。

「持ち帰りしたい」派としての意見

持ち帰りしたい派の要望としては、以下のとおり。

  • 処理費用に保護者負担があるなら持ち帰りしたい
  • 子どもの健康状態を確認したい

処理費用について、たとえば先ほどの野洲市のように1000円以上であれば、渋る保護者もいる気がします。
実際に費用があることに渋る保護者がいたといったデータもあります。

2020年のデータですが、八王子市は使用済み紙おむつの回収処理を実施。その際、紙おむつの園内処理を希望する園児1人あたり月150円の負担をしてもらったそうです。
しかし、この150円でも、それを理由に持ち帰りをしたいといった保護者がいたようです(参考:認可保育所における使用済み紙おむつの回収処理について

野洲市では会議でおむつの持ち帰り問題を取り上げたが、取り上げたきっかけは保護者からの声や問い合わせではないとのこと。
議会で一般質問であったことと新聞やニュースで話題になっていたことが理由です。
おむつの持ち帰り問題については、意見として「持ち帰りに負担は感じていない」「もしも保護者負担で園で処分となるならば、紙おむつではなく布おむつを使うことも選択肢としてあるのでは」といった内容もでているようです。

自分が負担派だったこともあって、持ち帰りたいといった意見は少数派だと思っていました。やはりいろんな意見があるようです
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柔軟な対応はクレームを生む可能性も

保育園のおむつ持ち帰りについては、自治体が定めていたり、保育園が個別で判断していたりさまざまですが、どちらにしても柔軟な対応は控えたほうが良いと感じます。
たとえば、おむつは持ち帰り、園処分どちらにするかは保護者が決めて良い場合は、保育園での管理や作業も個人ごとに分けなくてはならないので保育士の手間も増える可能性があります。

さらに、園処分の場合は保護者負担とした場合。
学年ごとに区切りをしていればいいですが、そうでない場合もまた個人ごとに管理しなくてはなりません。
たとえばおむつはずれが早い子であれば、費用は発生しないということもあるでしょうが、うっかりおむつを汚したときはどうなるのでしょう。
2~3日に1回程度汚した場合は、日割り?月額満額?など、いろいろと取り決めが必要となってしまいます。

保護者負担の費用によっては、納得しない保護者も出てくることでしょう。
納得しない保護者については持ち帰りとすると取り決めた場合は、やはりそれも個別判断となってしまって保育園側に負荷がかかります。

利用者のためを思って選択肢を増やすと、要望が高くなって逆にクレームを生み出しやすいですしね
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持ち帰り、園処分、どちらを決めるにしても、柔軟な対応とするのではなく、「この園を利用する方は、こういった条件を承諾した上で入園してください」としっかりと取り決めておいたほうが、余計な混乱はうまないでしょう。

また、園処分とした場合は、できれば費用の保護者負担は避ける、もしくは負担にならない程度の金額を設定し、かつ個人ごとの管理が起きないよう、学年ごとに一律徴収するなどの対応が必要ではと思います。

 

【参考サイト】


女性アイコン(通常)
今回の記事は以上です。お読みいただきありがとうございました。

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