こんにちは、とはのです。
今回は子供に防犯知識を教えたいときに役立つ「じぶんをまもるチカラがみにつく! ぼうはんクイズえほん」を紹介します。
実際に手にとって読んだのですが、非常にわかりやすいです。
本のタイトルも「えほん」と書いてあるだけあって、イラストも多く文章も読みやすいのが特徴。
「じぶんをまもるチカラがみにつく! ぼうはんクイズえほん」とは
ぼうはんクイズえほんは、2023年2月に日本図書センターより出版された、72ページの書籍です。
定価は1,500円(税抜)。
「ぼうはんクイズえほん」の概要
「ぼうはんクイズえほん」は犯罪にあいそうな場面と、それを防ぐための回答をクイズ形式で教えていく絵本です。
絵のスペースが大きいだけでなく、説明文も子供でもわかりやすい文章で簡潔にまとめられているため、未就学のお子さんでも楽しく読むことができます。
「ぼうはんクイズえほん」。説明がしづらいことをわかりやすく簡潔に。
ぼうはんクイズえほんで教えてくれる項目は20個。そのほか3つのコラムが掲載されています。
1ページ目に「◯◯の場合はどうする?」といった質問と、その質問に対する答えAパターンとBパターンの回答が掲載されていて、次のページに答えと解説が掲載されています。
(たまに二択以上の解答パターンがある問題もあります)
クイズ形式のおかげで「どちらの答えが正解かな」と子供が考える時間が生まれ、流し見の抑制に繋がっています。
また、掲載されている項目すべて、保護者としては気をつけてほしいけれど、うまく伝えられないことばかり。
全部見てほしいのですが、今回はそのなかでも「なるほど、これは読ませたい」と思った項目をご紹介します。
写真は誰にでも撮らせていい?
- 知らない人から写真を撮っていいかと聞かれたらどうする?
かわいい、かっこいいと褒められたのに、なぜ撮らせたらだめなのか。
本では説明はサラッと書かれているだけなので、保護者が追加で「たとえば撮った写真を、◯◯しちゃう人もいるかもしれないね」など事例を挙げるとより伝わりやすいと思います。
友達の親なら、みんな安全?
- 友達のパパなら本当に安全?
たとえば、普段顔見知りの友達のパパが「連れて行ってあげる」と言われたとき、どう対応したほうがいいの?
たとえお友達が一緒であっても、かならず安心とは言えません。なぜ断らないといけないのか、どう断ればいいのかを教えてくれる項目です。
トイレやエレベーターも危険がたくさん
- 公園でトイレに行きたいときはどうする? → できれば◯◯を利用しよう
- エレベーターも危険があるよ → 乗るときはどの位置がいい?
どちらも犯罪が起こりやすい場所として紹介。
また、利用するときはこうしようといったアドバイスなども書かれています。
悪い人の誘い方
コラムには悪い人がどのように誘いをかけてくるかも紹介されています。
たとえば、「お母さんに頼まれたよ」など言われたとき、迷ってしまう人がほとんどだと思います。
大人でもとっさの判断はつきづらいでしょう。子供だとなおさら混乱してしまい、その間に危険にさらされる可能性もあります。
どういった声かけのときはどう答えるか。また、いざというとき間があかないように、家での訓練も必要となります。
最後のページには「保護者の方へ」にも、いろんな声かけさらたときの断り方を練習するよう書かれているので、親子で確認しながら練習することをおすすめします。
読むときは保護者も一緒に
「ぼうはんクイズえほん」はわかりやすい文章で書かれているので、お子さん一人でも読むことができます。
ただし、前述しましたが、説明はサラッと書かれているところが多いため、足りない部分やご家庭ではどう対応するかなど、親子で補足しながら読み進めたほうが効果的です。
わが家では実際の事件や、想定できるケースを補足
わが家では実際起こった事件を伝えたり、可能性としてどういう危険があるかなどを伝えたりしながら読みました。
たとえば、「写真を撮らせたらいけない」ことについては、以下のような内容です。
- 撮られた写真をだれかにあげてしまうかもしれない
- ネットに勝手に載せられるかもしれない(ネットに一度でも掲載されたものは、二度となくならない)
- 写真を確認してと言って近づいてくるかもしれない
- どんな写真を撮っているかわからない
まだまだ考えられる危険はありますが、写真を撮影するというたった一つの事がらだけでも、いろんな危険があることを子供に知ってもらえるのが第一かなと思います。
子供が犯罪に巻き込まれないためにできることを考える
本には危険な場所なども紹介されています。
それを踏まえて、保護者自身が実際に家のまわり・通学路はどうなっているのかを確認して、子供が犯罪に巻き込まれないためにはどうするかを考えてみるのもおすすめです。
とくにチェックしたいのが、子供の通学路(※以下の補足参照)。
- 大通りから一本抜けると人気がないところ
- 雑草が生い茂っているところ
- 普段から不特定多数の車が止まっているところ
こうしたところは犯罪に巻き込まれやすいです。
小学生になれば毎日親が送迎することはできないと思うので、どの道を通ってよいか、いつもと違うなにかを感じたときはどうするかなどルール決めをしておきましょう。
付記
(※補足)
ALSOKの「【アンケート】 第5回 担任の先生に聞く、小学生の防犯に関する意識調査」によると、登下校中・外出中に怖い目にあったことがある児童は約45人に1人という結果が出ています。
そのうち、どこかへ連れて行かれそうになった割合は21.4%。言葉巧みに誘い出そうとする事例が紹介されています。
怖い目にあった場所は「通学路」が一番多いという結果もあるので、集団下校をおこなっている地域でも安心はできません。
ちなみにわが家は登下校が不安だったので、見守りGPSを使っています。そういったものを使うのも一種の防犯につながると思います。
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子供が話しやすい環境を作る
「ぼうはんクイズえほん」を読むうえで気をつけたいのが、危険を避けるために作ったルールや決まりを厳格化しないことです。
厳格化しすぎると、万が一子供がなにか巻きこまれたときに、原因を知ろうと詰問したり、子供に非があったことを強く注意してしまうことになってしまいます。
そうすると子供は「自分が約束を守らなかったせいだ」「言ったら怒られるかも」「気になることがあったけど、なんでもないことだったのかも…」と思って、口を閉ざしてしまうかもしれません。
それでは本末転倒です。
子供がなにがあっても受け入れてもらえる空気を作ることも大切です。
本を読みながら、ときどき「気になることがあったらなんでも話していいんだからね」「たとえルールが守れていなくておこったことだとしても、あなたのせいではないからね。でもあわないのが一番だから、すこし覚えておいてね」などといった声かけも忘れずにおきましょう。
ほかにもおすすめ日本図書センターの本
ちなみに日本図書センターは幼児・児童向きのルールブックを多数出版しています。
最近では「生きかたルールブック」や「よのなかルールブック」など。「いちねんせいえほん」はメディアでも紹介されました。
また、以前このサイトでも紹介した「おやくそくえほん」も日本図書センターが出版していました。
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どの本も子供にも伝わりやすい構成(イラスト・文章)されているので、好んで見るお子さんも多そうです。
お子さん、お孫さんへのプレゼントとしても良さそうな本がたくさんあるので、ぜひ1冊からでも手に取ってみてほしいと思います。