こんにちは、とはのです。
皆さんのご家庭では、家庭学習をしていますか?
また、その際に通信をご利用されていますか?
今回は小学校1年向き、もしくは来年度小学校に上がる年長のご家庭向きの内容で、テーマは「Z会の小学1年生・ハイレベルコース」について。
今回紹介すること
- Z会1年生・ハイレベルコースを一年受講した感想
難易度や問題について(Z会って評判だけど実際どうだったか)
- Z会のけいけん学習について
- Z会をおすすめしたい人、あっていると思う人
私の子供はZ会の小学校1年生・ハイレベルコース(紙教材)・みらい思考力ワークを受講しました。
その経験をもとに、上記のことを感想(備忘録・ブログ)も兼ねてお伝えします。
みらい思考力ワークについては長くなってしまったので、今回は割愛しています。ただ、良いワークだったので余裕があればつけたほうがおすすめです
小学校からZ会を始めようとしている人、家庭学習が気になる方はご参考ください。
Z会の小学1年生:こくご・さんすうの難易度と問題
通信について調べていなくても、名前は知っている人が多い「Z会」。
実際に小学1年生の子供が続けてどうだったのか。
まずは難易度や問題について、一年をとおした感想をお伝えします。
このあたりは長いので、さくっと読みたい方はそのまま。細かく見たい人は開閉ボタンを押してくださいね
ざっくりお伝えすると、4月の段階では難易度が低くてちょっと不安だった。後半になるにつれ、高くなっていったよ、といった話です
(下記、見たい項目の「+」ボタンを押すと情報が表れます)
4月号。不安に感じた難易度と問題数
4月号。不安に感じた難易度と問題数
「Z会」というと、ざっくりと
- 大学受験にも通じる力を養える
- 通信教育の中でも難易度が高い
- 質が高い教材
といった印象を持っていました。
そのため、さぞや難しい問題が並んでいるだろう、問題も豊富だろうと思っていました。
算数はやさしすぎ?
しかし、Z会の小学1年4月号「さんすう」を見たとき、正直拍子抜けをしました。
難易度が低い
そう思ったからです。
イラストを見て何個か数える問題やひらがなの練習など見て、Z会ってもっと難易度が高いんじゃなかったのか、という気持ちになりました。
年長にやっていた「こどもちゃれんじ」の1月号以降のレベルと同じくらい、もしくはそれよりも低い気がします。
一応量が多い「ハイレベル」(「はってん」問題が追加されている)にしましたが、せめてこのレベルのものが標準であればと感じる程度。
4月時点のさんすうの「はってん」問題は、がんばる舎の「すてっぷ4」くらいの難易度のように見受けられます。
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すでに家庭学習をおこなっているご家庭であれば、「はってん」問題がない「スタンダード」はかなり物足りないように感じます。
ポイント
Z会には「ハイレベル」と「スタンダード」の2つのコースがあって、「はってん」であれば毎月数百円高くなりますが、すこしレベルの上がった問題が数問追加されます。
問題数も1日2~3ページ程度で、10分くらいで終わる量。
これじゃあ前年度より学習量が少ないくらいかも…(結局途中途中で問題集を買い足しました)
ただ、
Z会のHPに1年生テキストの学習時間目安を15分としている記述があったので、そもそもの問題数は決して多くないのだと思います
国語は読み取りや話す問題は良しだが…
Z会の「こくご」では、親と一緒に取り組むものも多いです。
与えられたテーマについて、自分なりに考え親に伝える。話の続きを考える、など。
そのあたりは創造性や作品のテーマを読み取る力もつく気もします。
ただ、4月はひらがなの練習問題も多く、そのあたりをカバーしている家庭にとっては「やさしい」と思われる問題が多いという印象です。
改めて年間予定表を見てみると、4月号のテーマは「正しい字を書く」や「かずの名前(10までの数、読み方、書き方、数の順序)」。
就学前にすでに家庭学習に取り組んでいる家庭にとっては物足りないと感じてしまうのはしょうがないかもしれません。
5月号~7月。徐々に考える問題・書く量も増える
半分以上は「やさしい」レベル。
あとはすこーし考えるものなど、自分の言葉で表すものなどがポツポツと。
8月~。Z会の役割を再確認。ミスする問題も出てくる
8月~。Z会の役割を再確認。ミスする問題も出てくる
8月号は夏休みワークが追加されます。
そのため、多少は問題数が増えますが、学校がお休みな分、ワークに取り組む時間も多くなるため、やはり物足りないと感じるでしょう。
実際にそういった問い合わせが多いのか、「わくわくエブリスタディ サポートブック(8月号)」には「教材が簡単で、すぐに終わってしまった」「算数の勉強をもっとさせたいが、どういった問題集が良いのか」といった内容に対する回答が記載されています。
そう感じる世帯も多いといった表れかもしれません。
(ただし、逆に難しい、持続しない、つまづきがあるといった質問もたびたび掲載されているので、全世帯が同意見といったわけではないようです)
ポイント
「わくわくエブリスタディ サポートブック」とは、解答や子供へのサポートの仕方が記載されている、保護者用の冊子のこと。毎月同封されています。
教材が簡単で…の質問に対する回答として、Z会は
- 小学校1年生の教材は、教科書レベルの内容をベースとしている
- その学年で身につけておいたほうが良いと思われる発展事項をプラスした教材である
- 学習習慣や読み書きの土台形成
- 知性に偏らない豊かな感性の育成を目的としている
- 小学1年生段階での強化学習としては、十分に高いレベルの内容である
と回答しています。
これを読んだとき、たしかに自分は先ばかりを見ていて、大人レベルのものさしでのみ考えていたのかもと感じました。
とりあえずZ会については上記の方針どおりの内容を求めることとする。
そして、問題量や自分が求めるような難易度・問題については、ほかの問題集でカバーすることにしました。
(実際に7月の段階で市販の問題集を買い足していたので、それを引き続き併用していました)
見直す必要性をすこしだけ意識する
また、7月号で、8月~3月は徐々に内容もレベルアップすることが記してあります。
その言葉どおり子供がひっかかる問題も出てきました。問題を見ると、そこまで難しい内容ではないはずですが、子供の場合は見直しをしないことや思い込みで解いてしまっていることが要因のようです。
毎月郵送提出するワークでも、たまにミスが発生。
提出ワークは親は口出しできないので、ミスしているのがわかっていても提出しなければなりません。
見直しした?と聞いても、見直しが苦手でさっと見しかしないので、当然ながらミスも見逃しています。
そうした結果、バツがついた答案が返却されるのですが、見直した!と回答した手前、多少バツが悪いようです。また、親以外にも間違えを指摘されるのも良い機会なようで、いやいやながらも少しずつ見直しの必要性について意識するようになった気がします。
ちなみに、ワークを提出すると先生が丸付け・コメント(イラスト付き)で返却してくれます。子供はこれがかなり嬉しいようでした。普段の勉強で親が丸付けするときも、欄外などにコメントやイラストを添えると、子供のやる気度がアップするように感じます。紙学習ならではのメリットですね
11月号~。「はってん」問題は良問多い
11月号~。「はってん」問題は良問多い
11月以降のさんすうは、4月のころと比べて、かなりレベルアップ。
- 図形の広さ・長さの比較する問題
- ものの大きさや量、体積などを理解する問題(容器のかさを比べる)
- 読解力問題
- 等分の考え方
- 時計の特訓
- 日付・曜日問題
こうした問題が出てきて、とくに「はってん」問題は良問も多いです。(「はってん」問題は「ハイレベル」コースにしかない問題です)
後日紹介予定ですが、併用していた問題集「ハイレベ100 小学校1年生 さんすう」は難易度が高く、解説がほとんどないため子供が挫折しがち。
しかし、Z会は子供が理解しやすいように順序立てて問題が配置されているため、間違えてもどう解くべきだったかの理解が早いし、納得もしやすいです。
「ハイレベル」コース以外では、こうした取り組んだほうが良い「はってん」問題がないため、かなりもったいないです。
むしろZ会の良さをなくしているといっても過言ではないでしょう。
Z会関連の意見を聞くと、「ハイレベル」をかなり推す人が多いのですが、その理由がわかった気がします
一方、「こくご」の「よみとり(読解問題)」レベルは標準的な印象。
ただ、問題数も少ないし、やややさしめに感じたので、7月の段階で読解力用の問題集を別に購入。
Z会の「こくご」は読解以外の部分(きく、かく、はなす、かん字など)を幅広くカバーするための問題集として利用しました。
一年間の総評
Z会は後半になるにつれ、Z会らしさ・こちらが求めるものが表れてきたと感じました。
ただ、前半はそれが伝わりづらいので、その段階でZ会を離れてしまう人もいるかもしれません。
Z会の資料請求をすると、おためしとして3分の1~半月分の問題をもらえます。目安としてそれを見て、難易度を測るのも良いかもしれません。ついでにおためし教材には保護者用の回答冊子も付いてくるので、Z会の解説が手厚いのもわかると思います。
懸念点として、資料請求時にもらえるおためし教材は4月(前半期)の難易度に合わせているかもしれないということ。実際に入る月の難易度と多少異なっている可能性があることを、留意しておくと良いですね。
Z会の1年けいけん問題について

Z会の特徴として、毎月、経験学習の「けいけん」問題がついていることです。
「けいけん」は理科や社会につながるテーマで、実体験をする教材。自然や社会に関心をもつことをねらいとしています。
たとえば、アイスクリームを作ったり、シャボン玉を作ったり、街なかの標識を探したり。
こうしたテーマが毎月与えられていて、そのために必要な準備・実践・理解をします。
終えたあとは、「けいけんシート」というところに絵と、なにを表現した絵か、なにが楽しかったかを書いて提出をします。
「けいけん」は(親が)面倒だが、(子供の)記憶に残る
ひとつの「けいけん」に対してかかる時間は、大体2~3時間。子供がひとりでできるわけではないので、親子で一緒に取り組みます。
テーマによっては準備するものもたくさんあって、親がけっこう大変&面倒だと思うことも。
反面、子供にとっては楽しい取り組みだと感じるでしょう。親と一緒にするならなおさらです。
そうした「楽しい」という思いと、経験したことが結びつくと、記憶にも残りやすいのではと思います。
実際に子供はマークハンター(街なかの標識を探す経験)をしたあとは、意識的に見ることが増えました
経験する場が減っている現代の子供にきっかけを与える
季節の植物や虫に興味を持ったり、調べたり。
アイスクリームを作ったり、磁石で遊んでみたり。
自分でシャボン玉を作ってみたり、もち米からお餅を作ってみたり。
これらを子供のころ経験した親はいるかもしれませんが、お子さんは経験されていますか?
現代の子供はあまり経験していないのでは。アイスもシャボン玉も買うことが当たり前になってきているし、簡単なおもちゃなら作るより100均で買ったほうが早いです。
庭が無い家も多く自然に触れる子供も減ってきました。
気づかないうちに子供に経験の場を減らしていたかも…
Z会の「けいけん」問題は、昔と違い経験をすることが減っている子供たちに、そうした場を提供するきっかけになっているのかもしれません。
Z会の「けいけん」のように、子供と実験や遊びをとおしてして学ぶ書籍は多くあります。
もしもそれらをお持ちで、すでに取り組んでいるのであれば、とくに必須ではないかもしれません。
ただこうした取り組みをされていないご家庭であれば、「けいけん」ワークはおすすめです。
けいけんを終えたあとは、それらを絵に描いてZ会に提出します(後日、先生の言葉とともに返却される)。なので、月に1回はしっかりやらないと…という気持ちにさせられるので、ついつい後回しになりがちなご家庭にもおすすめです
Z会をおすすめしたい人、あっていると思う人
あくまで小学校1年生のZ会についてですが
- 基盤(学校の教科書)をおろそかにしない。学習習慣や読み書きの土台形成をしっかりさせたい人
- 無理にステップアップはしない。着実にレベルを上げていきたい人
- シンプルな教材を求めている人
などを求めている人であれば、あっているかと思います。
基盤(学校の教科書)をおろそかしない。学習習慣や読み書きの土台形成をしっかりさせたい人
前述したとおり、1年生のZ会は教科書レベルの内容をベースとしたうえで、身につけておいたほうが良いと思われる発展事項をプラスした教材です。
学習習慣や読み書きの土台形成ともいえる時期で、その部分をおろそかにしていると、後で歪みが起きてしまう可能性もあります。
とくに小学校1年生の前半部分は、家や学校での学習習慣がまだ身についていない、学校での勉強もすこしあやういかもしれない、そんなお子さんでもついていけるようなレベル設定になっています。
無理にステップアップはしない。着実にレベルを上げていきたい人
1年生の前半は問題がやさしいものの、後半からは徐々にレベルを上げていきます。
それでもしっかりとした解説やヒントが書かれているので、急激なレベルの変化・無理なステップアップを感じるお子さんは少ないでしょう。
解ける問題→解ける問題→解ける問題→ちょっと考える問題→解ける問題→… と続いていきます。全部がレベルが高いと子供のやる気が削がれてしまう可能性がありますが、これなら苦手意識を持たないで取り組んでいけます
難しい問題ばかりが並んでいると、子供が最初から諦めてしまいますからね…
しかし、Z会での難しい問題は、市販の難しい問題集と比べると難易度がやさしいはずです。
すでに市販の難しい問題集で満足しているご家庭であれば、Z会の難易度はあわないと思うので無理して入会されなくても良いでしょう。
シンプルな教材を求めている人
Z会はシンプルな教材です。
解説する先生などのイラストはありますが、子供が惹かれるようなキャラクターはいませんし、紙教材以外の付録もありません。
逆にそのほうが子供の気が散らないし良い、集中できるというご家庭であればあっています。
2年生でもZ会・ハイレベルを受講
最初は値段の割にいまいちかも?と思ってしまったZ会ですが、我が家では2年生でも採用しました。
- 1年生の後半期の良問の数
- 自然ステップアップさせる仕組み
- 2年生は1年生と比べて学習量(問題)が増えている
- 紙教材を使いたい
- 来年度(3年生)の受験コースも視野にいれるため
こうした理由で決めたZ会2年生。
1年生ではZ会を受講するのが初めてでいろいろモヤモヤしましたが、今では納得して進められています。
Z会 公式HP(各学年のワーク内容もサンプルとしてすこし確認できます)