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【保育園】保護者の一日保育士体験・概要/効果や流れ、実体験

保育園の一日保育士体験とは。概要・効果・流れ/実体験

こんにちは、とはのです。

今回は保育園の「一日保育士体験」について、お伝えします。
保育士体験というと、高校生や保育者になろうとする実習生がやるものかと思いがちですが、ここでは「在園児の保護者による一日保育士体験」にのみ焦点を当てたいと思います。

  • 一日保育士体験とは?概要は?
  • 一日の流れは?
  • 保育士体験の効果、各自治体の報告
  • 実際やってみた?

こうしたことを順に紹介していくので、もしも興味があればご確認ください。

概要:一日保育士体験とは

一日保育士体験とは、その言葉どおり保育士として一日を体験することです。
対象はそこの保育園に子供を通わせている保護者で、保育士の手伝いをしながら保育園でのわが子の姿、友達との様子などを知ることができます。

一日保育士体験の目的

一日保育士体験の目的は、自治体や保育園によって異なりますが、大きく分ければ

  • 子供に対する理解を深める
  • 保育園・保育士との関わりを深める
  • 親としての役割を実感する

などが挙げられます。

細かい目的として、「北海道本部/網走市役所労働組合・自治研推進部」が一日保育士体験事業について、導入されるまでの経過や目的などを詳しく書いていてわかりやすいと思われます。

3. 導入に至る経過

保育園担当の上司(課長、係長)より、「他県でおもしろい取り組みをしている」というお話があり、保育園一園で試行的に実施したいとのことでした。
子どもの生活や遊び学びを見ながら、我が子だけではなく全ての子どもを客観的に見ることができる機会を提供することにより、下記の項目について効果が期待できるとのことでした。

(1) 保護者にとって
① 親の子育てに対する意識の向上が図られる。
② 大勢の子どもとふれあうことで、育児に対する視野を広め、家庭でのしつけを見直す機会となる。(子どもの多様性や成長過程の理解が生まれる)
③ 父親も対象とすることで、父親の育児参加啓発となる。
④ 保育者の大変さと大切さが実感できるとともに、相互の信頼関係が深まり、子どもにとってより豊かな成育環境を築くことができる。
⑤ 普段、子どもが食べているものを実際に食べてみることにより、給食に対する理解を深めることができる。
⑥ 子ども慣れしていない親が虐待するケースが多い。多くの子どもと接することで虐待の防止にもつながる。

(2) 保育園にとって
① 保育内容が保護者に頻繁に観察されることにより、結果的に保育士の資質向上につながる。
② 保育士は保育内容を保護者に分かりやすく説明することで、自らの保育を振り返るとともに、技量を磨くことができる。
③ 保護者とコミュニケーションをとることにより、園児の家庭環境への理解が深まり、子どもにとってより豊かな成育環境を築くことができる。

一日保育士体験事業について/第34回兵庫自治研集会」より引用

一日保育士体験の発祥は埼玉?

一日保育士体験は、一節によると埼玉県から始まったといった説がありますが、WEB上ではしっかりとした証拠については確認できませんでした。

ただ、一日保育士体験の事業や声を掲載しているサイトをいろいろ比較した結果、一番古くは埼玉県の私立保育園が中心となって運営されている「親心を育む会」であり、ここでは設立年の2008年からブログで一日保育士体験の声を掲載しています。

次いで事業期間を平成21年度(2009年)からとしている品川区のページがヒットしました。

2008年以前から取り組みとしては始まっているのかもしれませんが、WEB上では上記の結果となっています。

一日保育士体験の効果、各自治体の報告

一日保育士体験は徐々に広がりを見せて、現在では多くの自治体・地域の保育園でおこなわれています。

網走市役所労働組合・自治研推進部の導入経緯をみると、その効果の期待がわかりますが、実際に自治体がどのような効果を実感できているかをお伝えします。

長野県茅野市の事例

茅野市は一日保育士体験は「親育ち」の一環として導入。
保育士体験をとおして、より一層子育てに関心を持ったり、ほかの子供に対しても責任を感じられたりするなど、一定の効果を得ているとして地元新聞にも取り上げられています。

【参考サイト】

高知県の事例

高知県では、2011年(平成23年)より「保護者の一日保育者体験推進」事業に取り組み始めています。
(なお、平成23年の高知県教育だよりでは、埼玉県ですでに一日保育士体験の取り組みがおこなわれていることに触れています)

保育士体験をした保護者と保育園の声を掲載しており、保護者の声としては概ね保育士の大変さを実感、やってみてよかった、子育ての不安が解消されたなどの意見。
保育士(保育園)の声として、保護者との距離が近くなった、保護者からの声が嬉しかったなどの意見が見受けられました。

【参考サイト】

一日保育士体験の流れ

一日保育士体験の流れは、基本的に子供がいるクラスの保育士として参加。
そのクラスのタイムスケジュールに沿って行動することとなります。

大まかなタイムスケジュールは以下です。

  1. 8:30(9:00) 登園(登所)
  2. 自由遊び
  3. 9:30 おやつ(牛乳)
  4. お散歩・外遊び(雨の場合は室内遊び)
  5. 11:30 保育園に到着。手洗い・着替え
  6. 給食
  7. 12:30 お昼寝準備・読み聞かせ
  8. お昼寝
  9. 15:00 起床。おやつ準備
  10. おやつ
  11. 自由遊び
  12. 16:00(16:30) 降園(退所)

一日保育士体験は、大体短時間保育の時間内で設定されることが多いです。
そのため、保育園自体は7時から空いていても、保育士体験のときは8時半に登園してください、などと言われるかと思います。

女性アイコン(通常)
タイムスケジュールは厳密ではなく、多少前後することがあります

実際に保育士体験を体験してみて

子供が通っていた保育園でも、保育士体験をおこなっていました。
毎年1回、子供1人に対して保護者1名が参加可能。
小規模保育園と保育園の二箇所で体験しましたが、どちらも9時~12時半(お昼終了まで)の体験でした。

女性アイコン(笑顔)
一日保育士体験と書かれていますが、実際は半日体験ですね

途中感染症などの影響で開催されない年もありましたが、0歳児~5歳児のときまで数回参加しました。

登園後の様子

登園後かるく先生とご挨拶したあと、朝のおやつを済ませます。
ちなみに朝のおやつは1歳児クラスのときは飲み物+おせんべい1枚でしたが、3歳以上のクラスでは飲み物(牛乳)のみでした。

その後はお散歩+外遊び。園庭がない保育園だったので、近場の公園に行きました。

  • 0歳児クラスのときはカート(座り型)に乗せて移動
  • 1歳児クラスのときはカート(立ち型)に乗せる子半分、お友達と手をつないで歩く子半分。もしくは全員歩き移動
  • 2歳児クラス以上は全員歩き

各クラスの先生が毎回行くところを決めているようで、全学年が同じ公園に行くことはありません。
さすがに1歳児クラスは帰りはウトウトして、歩きながら寝てしまう子もチラホラ。
3歳以上のクラスは、帰りも体力があり余っていた様子でした。

0歳・1歳児はしゃぼん玉とか。走れるようになる2歳児クラスからはおいかけっこや遊具遊びなどが多かったです
女性アイコン2(通常)

給食は子供と同じもの(量は多い)

そして給食は子供と同じメニュー。
味付けも子供たちと同じですが、量はかなり多めにしてもらえると思います。

スープ系など意外に薄めで大丈夫、具材の柔らかさはこのくらいか、などいろいろと参考になるかもしれません。

女性アイコン(困り顔)
子供が1歳児クラスのとき、家では育児書を参考に白米の水分量をまあまあ多めにしていました。でも、保育園ではほぼ通常のご飯の柔らかさ。「え、これくらいでいいの?家でもそうするか…」と感じた記憶があります。

第一子&低年齢児ほど参考になる

あくまで私のケースですが、第一子のときは適当さ加減がわからず、「マニュアルどおり動かないと」と自分で自分を苦しめていた部分も多かったです(第二子のときは良くも悪くも手抜きができてきた)。
また、低年齢児童ほど、成長具合が気になりますよね。トイレトレーニング、食事方法、好き嫌いなどなど。
あとから思い返すと、「そこまで気にしなくても良かったなぁ」と思うことも多いですが、たとえそのとき周りにあーだこーだ言われても、なかなか受け入れられなかったのではと感じます。

保育士体験を経て、ところどころ「そういうものか…」と自分の心と折り合いをつけれるところがあったので、私のようにあれこれ悩んで第一子しかいない&お子さんが低年齢児である保護者は、この保育士体験でいろいろ得るものは多いのかもしれません。


女性アイコン(通常)
今回の記事は以上です。お読みいただきありがとうございました。

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