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【小3・自発性重視】スクラッチ(Scratch)で親の知識は「活かす」より「抑える」接し方&子供が成長

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【小3・自発性重視】スクラッチ(Scratch)で親の知識は「活かす」より「抑える」接し方&子供が成長

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こんにちは、とはのです。

先日、子供が「家でスクラッチ(Scratch)できない?もっといろいろやってみたいんだけど」と聞いてきました。
そうしてできるように設定したものの、その後は親にありがちな「よくある失敗」をしそうになったわが家

今回は、その失敗はどんなものだったのか。「小3の子供の自発性を重視する」ための接し方や、スクラッチ(Scratch)を通してステップアップしていった子供の様子をお伝えします。

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親の持つ知識が子供の成長を妨げる「邪魔なもの」にならないために。「見守るための知恵」へと変えるヒントになれば嬉しいです

スクラッチ(Scratch)を始めよう:親の知識が「邪魔」!?その瞬間とは

最近の小学校ではプログラミング学習の時間も入ってきています。
子供の学校でもビスケット(Viscuit)やスクラッチジュニアなど触れる機会があって、家でもたまに触って遊んでいました。

そんな子供から、ある日「スクラッチをしたい」と声をかけられました。スクラッチジュニアでは物足りなくなってきたことと、スクラッチを学校で触る機会があったようで興味を持ったようです。

ちなみにスクラッチジュニアはおもに5~7歳が対象で、アプリを使ってタッチ形式でアイコン操作できる簡易版。
一方、スクラッチは8~16歳くらいが対象で、音声合成、変数、条件分岐など機能がより豊富になっていて、高度でさまざまな作品が作成できる特徴をもっています。

スクラッチは無料なので、早速Scratchの公式サイトより会員登録。家でもできるようにしてみました。
そしてスクラッチ(Scratch)の基本操作から徐々に自分なりに作品を…というところで、家庭にありがちな問題が発生しました。

問題!親の知識はおせっかい

その問題とは、親が「すぐに教えたくなってしまう」です。

「そこはもっとこうしたら…」「ここ違うんじゃないかな…」など、子供のたどたどしい操作を見るたびに口に出しそうになってしまう場面がしばしば。プログラミングを多少なりともかじったことがある親ならなおさらです。これでは親の知識を「活かす」どころか、むしろ子供の成長の邪魔になっています。

プログラミングにかかわらず、こうした葛藤は親に共通する悩みではないでしょうか。

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親の知識は「活かす」のではなく「抑える」べきですね

親の口出しを抑え、子供の自発性を重視したことで、結果的に子供の「自分で作る力」と「論理的思考力」が爆発的に伸びた具体的な方法や声かけの知恵を順にご紹介します。

スクラッチ(Scratch)は親以外に学ぶ『自発性を伸ばす声かけと接し方』

そもそもなぜ親の口出しはだめなのか。誤った知識や遠回りの作業をさせるより、よほど効率的ではないかと思うかもしれません。
しかし、答えや誤りをすぐに伝えることで、子供から試行錯誤をする楽しみや達成感を奪っているリスクが発生します。

「教える」と「学ぶ」の境界線【わが家で決めた3つのルール】

わが家では3つのルールを設定しました。

  • すべて子供が設定・作業する(アカウント登録などは除く)
  • 子供が学習しているときは、そばにいない
  • 親からは基本声掛けしない

スクラッチの会員登録や設定は親がおこないます。それ以外は基本子供主体です。
また、ほかの人とつながりをもってトラブルにならないように、共有設定もおこなっていません。

子供が作業しているときは、そばにはいないで基本好きなようにやらせています。

私も作業中はあまり見られたくないな。聞きたいことがあったり、見てほしいものがあったときだけ来てほしい
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たまに変なトラブルに巻き込まれていないか、セキュリティ的なチェックをこめて、不規則な声かけはします。そこで挙動不審になったら怪しいですね。
また、そばにはいませんが、リビング横の部屋など、目の届く範囲で作業してもらっています。

「活かす」より「抑える」知恵:自発性を伸ばす声かけと接し方

さらに親としては以下の声かけや接し方を心がけました。

  • 「何をやるか?」は子供が決める:親は「環境設定」に徹する
  • 「できたね」より「どうやったの?」:効果的な褒め方・聞き方
  • 質問には簡潔に:何事も先回りしない

スクラッチ(Scratch)は【書籍+インターネット】で学ぶ。親は先生じゃない

親は環境設定に徹しました。

Scratchを始めるにあたり、会員登録、パソコン環境、書籍は提供しました。それ以外はノータッチです。
書籍も本屋に行き、子供自身が品定めして決めました。

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正直言うともうちょっとレベルが高い本でもいいのではと思いましたが、「良い一冊を選べたね」とだけいって購入しました

自分で選んだこともあって、帰宅後すぐに取り組む子供。
すぐに一冊終えてしまったので、やはりもうちょっと難しい本でも良かったのではと感じましたが、それは親目線での話。
書籍を改めて見返すと、親として説明しづらいプログラミング用語や仕組みなど、とても丁寧に教えていて、ステップアップレベルもちょうど良いものだと思い直しました。
子供も一冊やり遂げたことで、成功体験として自信を持ったように感じます。

できれば本屋などで子供に選んでもらった本を購入するのがよいと思います。ただ、本自体は高いものなので、図書館や中古を利用するのもひとつの手だと思いますよ
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「どうやったの?」結果だけではなく、過程に気がつく

子供は作品が完成するたびに、「見てみて!」と声をかけてくれました。
そんなときは「どうやったの?」と興味津々で聞きにいきます。

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演技ではなく実際にどんなものが作れたのか興味があったので

その際、結果(完成したゲーム)だけではなく、過程に焦点をあてた聞き方・褒め方もしました。
過程イコール「難しかったところ」「ミスをどうやって気がついたか、どう解決したか」「自分なりに工夫したところ」などです。

逆に余計な一言は言いませんでした。たとえば「もっとこうしたほうがいいんじゃない?」「あー、このへんができるようになったんだね(上から目線)」などです。

まさに子供のやる気を阻害する言葉…!
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説明に対して耳を傾け、それに対しての質問をして、「なるほど」「こうすると◯◯になるんだね」と子供の言葉と成果を受けたうえでの返していました。

質問の際は、聞かれたことのみを返す

質問のときには、基本的に聞かれたことのみを返します。
先ほども同じことを言いましたが、つい言いがちな「もっとこうしたほうがいいんじゃない」とか「こうやったほうがいいよ」など。
それらはもしかしたらこのあと子供自身が気付いたことかもしれません。

聞かれてもいないことを言わない。おせっかいはしない。これに限ります。

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ただし、明らかに危険な使い方をしていたり、ずっと遠回りしてそのまま戻ってこなそうな気配があったりしたときは、それとなくヒントを出したり誘導したりするような言葉をかけることはあります。
場合によりけりです

Scratch(スクラッチ)を通して小3の子供が成長した部分

少しずつですが、スクラッチを通して子供の成長を感じられる場面がありました。

デバッグ・バグの理解

子供が選んだ本にはゲームの作り方も書かれていて「ルール確認→手順に沿ってプログラミングを組み立てていく→実際に指示通りの動きができたか確認」の手順を学べました。
その際にゲームのバグの発見やデバッグについても解説されていて、「ゲームとしてはおかしな状況」というものがあるということや、おかしな状況を直すにはどうしたらよいかを理解していったように思います。

疑問ややりたいことを具体的に言葉にする

先ほどのバグの時もそうですが、「なにかがおかしい」と思っていても、それを直そうとしなかったり、言語化できなかったりしていました。
それが「プレイヤーが敵に当たっているのに、なぜか動き続けている」とか「このキャラクター、もうちょっと言葉を話させたい」など具体的な言葉を口にするようにしました。

算数の知識が向上

スクラッチでは座標(X軸・Y軸)、変数、角度、大きさ比率(パーセンテージ)などを使います。

座標は中学数学の分野ですし、変数も説明を聞いてもイメージしづらいと思います。
角度やパーセンテージも、まだ習っていない・習い始めであるケースも多いのではないでしょうか。

しかし、スクラッチ学習をしていると、「まずは本どおりにやってみる→設定された数値を変えてみる→変化を見てイメージしやすくなる」という流れによって理解できるようになっていきます。

本にあった「三角形を書く」という課題では、スプライト(キャラクターのこと)を何度回転させるべきかといったことも説明されていました。
多角形の内角と回転させる角度の関係など、すこし難しそうなテーマでしたが大丈夫。まずは同じようやってできたら大成功だと思ってくださいね
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ほかの人の作品を遊ぶ→中を見て分析

スクラッチはさまざまな作品が無料公開されていて、子供は楽しそうなゲームを見つけては遊んでいます。
そしてたまに中のコードを見ています。
このときすべてを理解しているわけではないですが、ちょこっとだけ手を加えてみたり、気になる動作のところだけを見たりといった「遊び」をしています。

まだ応用ができるほどではないですが、探究心と分析力は育ってきているように感じます。

micro:bit(マイクロビット)も購入

最初の本を終えた後、スクラッチの本を数冊買ったり借りたりしました。
そのうちの一冊に、micro:bit(マイクロビット)とスクラッチを使ったプログラミングも載っていました。

マイクロビットは、イギリスで生まれた手のひらサイズの小さな教育用コンピューター。
文字を表示するLED、ボタン、温度や動きを測るセンサーなどがついています。
スクラッチのプログラミングで作った命令を書き込んで、自分だけのゲームやロボットを作って動かすことができます。

たとえば、マイクロビットをふると、画面の中のキャラクターがジャンプしたり、ゲームオーバーになった時はマイクロビットに「?」を表示させたりすることもできます。

これによって、IoT(Internet of Things)の仕組みを感覚的に覚えたり、高度な条件分岐もできるようになりました。

ただし、まだやり始めたばかりなので、効果はすくないです。今後に期待
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オリジナルゲームを作成する子供

最初購入した本以外は、興味のあるテーマをつまみ食いする形で取り組んでいた子供。
そのうちに自分でゲームを作り始めました。

構想は「お店の経営が悪いので、商品開発&販売していって評判のお店にする」といったもの。
スプライト(キャラクターのこと)もオリジナルで作り、言葉を話すように設定。プレイヤーの名前を聞いて呼んできたり、お店を手伝うかどうかの選択肢で「はい・いいえ」の2択が出てきたり。しかも「はい」を選ばないと永遠に同じ質問をくり返してくるという、某RPGを彷彿させるようなこともしていました。

ゆっくり動画の声でスプライトが「ここ◯◯のお店」「潰れそう」とか喋って、ちょっとシュール&おもしろいです
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会話や進行によってちゃんとスプライトも動いたり、背景も変わります。背景はオリジナルの時もあれば、無料DLしたもののときもあります。
ほかの人の作品を見て、音楽や背景をどう変えるか、どこでDLできるかなどを調べたようです。この部分は先ほどの「ほかの人の作品を遊ぶ→中を見て分析」でお伝えした力にも繋がっている部分かなと思います。(DL方法やそのサイトURLをどうやって入力するかはわからなかったので、方法は教えました)

そうやってDLサイトを見て、吟味して…選んだ曲や背景を使って、ようやくひとつのシーンができあがり。
ただ問題として、ワンシーンを作るのにとても時間がかかることや、構想が膨大すぎて途中で集中力が途切れて飽きてしまったのか、まったく作らない日が続くことも。
最後までやり遂げるのか、もしくは途中でほかのゲームを作り始めるか、本人次第ですがあくまで子供が楽しむものとして取り組ませているので、急かさずそっと見守る予定です。

子供の自発性はもちろんのこと、前項でお伝えした内容など成長できている部分は多いです。

子供がやることについ先回りして口出ししてしまうこともあると思いますが、「親は裏方」「親の知識は『活かす』より『抑える』」を意識しながら、ときには子供への成長を見守ってみてはいかがでしょうか。


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今回の記事は以上です。お読みいただきありがとうございました。 以下は最新記事や、わが家の通信教材についてです

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