少し前の話ですが、日能研のテストでおこった話です。
月曜日にMY NICHINOKENで公開された採点済みデータを見て、子供が首をかしげていました。
日能研のテストは、「当日に答案用紙がスキャンされ、その場ですぐ本人に返却。解答が配られ、自分で自分の答案を採点して持ち帰る」というスタイルです。
試験時間内に自己採点まで終えてくるため、子供自身も「ここは〇、ここは×」という自覚を持って帰宅しています。
正式な採点データは、月曜にMY NICHINOKENに掲載されます。
記述問題の加点などは多少ブレますが、漢字や語句などの「解答が明確なもの」については、自己採点と正式な採点データは一致するのが当たり前…であるはず。
しかし今回、子供が指差したのは、自己採点で自信を持って「〇」をつけてきたはずの単語問題でした。
大人の私が解答と照らし合わせてみても、なにが違うのかさっぱりわかりません。
上の子にも意見を求めてみましたが、やはり謎は深まるばかり。「推測で悩むよりは…」と、思いきって校舎へ問い合わせてみることにしました。
今回は、問い合わせでわかった落とし穴と、今後の課題についてお伝えします。
日能研への問い合わせは、どうやった?
MY NICHINOKENの答案データで疑問がある時、どこに問い合わせればいいのか。
Q&Aをサイト内で探してみましたが見つからず、とりあえず校舎に恐る恐る電話をすることにしました。
そんな不安もよぎりましたが、原因がわからないままでは改善もできず、今後もこうした事態が起こってしまう可能性があります。
子供自身もモヤモヤした気持ちのままで、精神衛生上よろしくない、ということで自分を奮い立たせて電話してみることに。
忙しい時間帯を避けて、校舎に電話
授業が始まる平日16時以降は先生方も忙しいため、その前の時間帯を狙って連絡しました。
「いつもお世話になっております。◯クラス、◯◯の母です。
お忙しい所恐れ入ります、◯月◯日におこなわれたテストの採点について、お聞きしたいことがあるのですが、いまお時間よろしいでしょうか。」
実際はもう少し緊張して言葉が詰まりましたが、電話に出てくれた先生は、名乗るとすぐに子供の顔を浮かべてくださったようで、柔らかい対応に緊張がほぐれます。
早速要件を伝えます。
「〇〇教科の設問についてです。
解答では『□□』となっており、本人の答案もその通りに見えるのですが、データ上は×となっております。
どこに不備があったのか、今後のために教えていただけたら幸いです。」
先生はすぐに確認するとおっしゃり、保留の間、しばし待つことになりました。
正解なのに✕…。判明した「スキャン採点の盲点」
保留音のあと、戻ってきた先生の回答は予想外のものでした。
要因は大きく分けて2つ。
「スキャンデータ」と「機械判定」の相性です。
二重線判定となる「消し残り」
私の手元にある「原本の答案用紙」では確かに正解に見えるものの、塾側の「スキャンデータ」で見ると状況が違っているケースがあります。
それが「消し残り」です。
子供が一度書いて、消しゴムで消して書き直した箇所。
肉眼ではきれいに消えているように見えても、高精度のスキャナーは「残ったわずかな鉛筆の跡」を敏感に拾ってしまうようです。
その結果、機械判定では消し残りが「二重線」や「重ね書き」とみなされ、不正解として処理されてしまうとのこと。
今回のケースでは、消したはずの古い線がスキャンデータ上ではくっきりと残っていました。
そのため、正誤判別する機械が「二つの線を書いている」あるいは「消しきれていない」と判断してしまったのが要因です。
消し残りは「漢字の設問」に注意
先生いわく、「消し残り」は特に漢字の設問で厳しくなる傾向があるそうです。
たとえば同じ国語でも、記述問題の場合は文脈で判断されるためか判定が少し甘く、漢字そのものを問う問題はシビアになるとのこと。
事実、記述問題も「消し残り」が色濃く残っている漢字がありましたが、正解判定になっていました。
また、漢字問題であっても、たとえば線が「ちゃんとくっついていない」「ちょっとはみ出している」などの部分は、スルーされています。
漢字同士が近いと、一つの漢字と勘違い!?
もう一つ、注意したいのが漢字のパーツ同士の距離です。
わが家の場合、二文字の解答を書いたつもりが、文字の間隔が近すぎたために、スキャン画像では「連結した一つの漢字」として認識されていました。
いや、目視すれば絶対二文字なんだけど…
内心目まぐるしく感情が動きますが、「な、なるほど」と言うのがやっと。
複雑な感情が渦巻きますが、先生も「これは…そうですよね、難しい判定ですよね」と言葉を濁されていました。
さらにお話を伺うと、教科担当の先生にも確認してくださったようで、「これは本来なら〇ですね」という結論に至ったそうです。
複数人が見ても疑問をもってしまうくらい、「人の目で見れば、そんな勘違いするかなと思われる判定」だったといえます。
「今回はともかく、文字と文字のスペースについては、極端な話「木」と「木」をあまり間を開けずに書いてしまうと「林」判定になって✕になることもあるんです。
極端に開ける必要はありませんが、意識しておくと安心です。」
先生が教えてくれた「今後のテスト&本番(入試)でも気をつける点」
こうした正誤の指摘によって、点数が見直されることはあるみたいですが、どちらにしても電話をして良かったと感じています。
先生は申し訳なさそうに、こう付け加えられました。
「お母様のおっしゃる通り、目視すれば〇と言える内容です。
ただ、こうしたスキャンによる機械判定は、近年の実際の中学入試でも広く導入されています。」
「今のうちに『機械に正しく認識される書き方』を意識しておくことは、本番で悔しい思いをしないための大切な練習になります。
お子さんには、答えは合っていたけれど、書き方の部分だけ少し意識しようね、と伝えてあげてください」
たしかに「消し方が甘いな」と思うことが普段からあったので、それが実害として出たことで親子ともに納得がいきました。
筆圧が強い子、消しが甘い子ほど、こうした事態が起こりやすいそうです。
実際にちょうどいくつか試しているところなので、もしもおすすめのものがあれば、いつか紹介したいと思います
テストは、読む人(採点者)に「読みやすい字できれいに書く」のではなく、機械(採点システム)が「勘違いしないように書く」時代へと変わっているんですね。
入試本番で悔しい思いをしないために、今のうちにこの「スキャン採点の癖」を知ることができて良かったと感じた一件でした。
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