こんにちは、とはのです。
前回の記事では、わが家の志望校選びにおける「譲れない3つの条件」についてお話ししました。
今回は日能研生限定の説明会で参加した、共学進学校「関東C校」の学校説明会の様子をお届けします。
【アクセス良好】駅から一本道で快適。治安問題なし。
初めて訪れる学校に向かう際、気になるのが最寄り駅からのアプローチです。
事前の口コミやネットの情報では「駅から少し距離がある」という声も見かけていましたが、実際に歩いてみると大したことはありませんでした。
歩道も綺麗に整備されており、非常に歩きやすい道のりでした。駅から大人の足で10分少々、そこまで負担になりません。
毎日の通学ロードとしての「歩く楽しさ」には、少し欠ける環境かもしれませんね
開場は「シアター」?座席選びの様子
当日は開場時間の10分を過ぎたあたりから、徐々に人が集まってきました。
自転車で来る方もチラホラいたので、近所の方も注目している学校なのかもしれません。
今回の説明会場は、まるで映画館や劇場を思わせるような、傾斜のある立派なシアター風の施設でした。
座席数がかなり多めに確保されていたおかげで、周囲の方と1席以上しっかりと間隔を空けて、ゆったりと着席することができます。
パーソナルスペースが保たれた状態でリラックスして先生方のお話に耳を傾けられたのは、とてもありがたいポイントでした。
【説明会開始】資料100ページ以上、濃密な説明会
さっそく説明会開始です。順にお伝えします。
【探究・科学・グローバル】最先端を行く先進的な教育カリキュラム
まず圧倒されたのが、その教育内容の現代的なアプローチ。
C校では大きく分けて、以下の3つの柱を重視したカリキュラムが組まれていました。
- AIを活用した先進的な探究学習
生徒1人1台のタブレット環境はもちろん、AIツールも導入済み。
AIに使われる人材ではなく、AIと共生できる人材へ。その環境のもと、自ら問いを立てて検証する能動的な学びをおこなう。 - 個性に合わせた複数のコース制
一般的なクラスのほか、医療系や最難関を目指すクラス、ネイティブの先生が担任を務めるグローバル系のクラスなどが用意されている。 - 体験型のフィールドワーク
毎年、自然を舞台にした本格的な調査や体験学習を実施。クラスの枠を超えたグループワークで協調性を育む。
日本の伝統的な「詰め込み型の学習」とは一線を画す、これからの時代を生き抜くためのスキルに特化した先進的な環境という印象。
帰国生や外国人の受け入れも積極的に意識されているようで、校内の多様性の高さがうかがえました。
【大注目】科学に特化したクラスの、恵まれた学習環境
理科や実験が大好きな子供を持つ親として、説明会の中で最も前のめりになってしまったのが「科学に特化したクラス」のお話です。
新設予定のクラスで、3Dプリンターなどの最新の機材や設備が導入されるだけでなく、光学顕微鏡なども「1人1台」の環境が約束されるのだとか。
さらに「良い!」と思ったのが、実験回数です。
中学校の3年間でおこなわれる理科の実験は、なんと他校の倍近い圧倒的な回数。
説明してくださった先生曰く、「倍というのは、『理科や実験を重視しています』」と謳う他校と比べての数値」だとのこと。
そんなに頻繁に手を動かして観察できる環境なんて、実験好きの子にはたまらないだろうなぁ…
もちろん実験だけでは終わりません。
実験前はしっかりと計画や考察をおこない、実験後は振り返りレポートで発表力や記述力などを高める機会も備わっています。
それをテキストの中だけのものにせず、入学後は自分の手で実際に触れ、動かしながら答え合わせをしていける仕組みは、子供にとっても最高のアウトプットの場になりそう
単に教科書を暗記するだけでなく、五感を使って科学に没頭できるこの仕組みは、非常に魅力的に映りました。
【自塾の合格者数の謎】驚きの「加点制度」と「特待制度」が肝?
ちなみにこのC校、比較的新しい学校であるにもかかわらず、自塾の合格実績で非常に多くの合格者数を叩き出していました。
「なぜこの学校だけが…?」「しかもどのレベルのクラスからも合格者が出ている」といった様子に、「一体どんな仕組みなんだろう?」と前々から注目していました。
その理由の一端が、今回の説明会で腑に落ちました。
1. 対策(点数)が取れる仕組みがある
今回のC校、ちゃんと対策をしてきた受験者は合格率が上がる仕組みを用意していました。そのキーワードとなるのが以下の3つ。
- 加点制度
- 試験2回目の類似問題
- 入試説明会
加点制度
複数回受験に対する加点や優遇がある学校が存在することは知っていましたが、C校にも加点制度がありました。
「1回目の入試を受験した人が、2回目以降の入試も受験すると、一律で加点措置がもらえる」というルールです。
この加点の大きさは、合否の境界線においてかなり巨大だと感じます。
試験2回目の類似問題
また、たとえば前年度の入試では、1回目に出た試験問題と類似した問題を、2回目の試験でも出したそうです。
そのおかげか、その類似問題の正答率がかなり上がっていました。
これは1回目で受けた受験生が解き直しをし、2回目のテスト対策をおこなってきたのだろうと推測されます。
あまりに正答率が高かったため、今後はもう少しだけ工夫するかもという趣旨の話をしていた気がしますが、1回目のテストを受けたらそれを解き直しして、次のテスト対策にあてることをおすすめしていました。
入試説明会
さらに、入試直前の説明会(入試説明会)では、教科によっては出題範囲の説明もあるので、かなり対策が絞り込めるそうです。
たとえば理科でいえば、「今回は生物の範囲が多く出ます」といった感じ(でしょうか?)。
つまり点数に不安がある受験者であっても、入試説明会→1回目入試→2回目入試と段階を踏めば、かなり合格率が上がります。
塾の実績に並ぶ驚異的な合格者数の背景には、この手厚い制度をフルに活用しているという実態が大きく影響している可能性が高いと実感しました。
2. 「特待制度」で高偏差値の生徒にもアプローチ
通常の1回目・2回目テストとは別に「特待試験」が設けられている点も見逃せません。
こちらには先ほどの加点制度はありませんが、合格すれば学費の半額や全額免除といった大きなメリットが得られます。
自塾でも上位クラス~通常クラスまで、幅広い偏差値レベルから志望者・合格者が出ていたのがずっと不思議でした。
しかし、この特待制度の存在を知り、納得感が増しました。
この二段構えこそが、合格者数の多さと偏差値帯の広さを両立させている理由かもしれないですね
系列グループのノウハウを活かした進学支援と、教員の質の高さ
進学面へのアプローチとしては、数々の進学校を展開する母体グループのノウハウを存分に活かしたバックアップ体制が印象的でした。
夏期講習などのサポートも手厚く行われるほか、高2・高3からは志望大学別クラスが編成されます。
教員レベルも厳選
さらに、教員の質にもこだわりがあり、採用時には厳格な「模擬授業」を課し、それに合格したレベルの高い教員のみを採用しているとのこと。
また説明会では「どの先生の授業も楽しい、聞いていて面白い」ことをアピールしており、「教える内容の濃さ」だけではなく「わかりやすさ」「おもしろい授業」を目指していることがうかがえます。
子供は塾の授業も楽しいと言っているし、あんな感じなのでしょうか
合格後から入学式までの中だるみもケア
無事合格を得た後は入学前課題が課され、3月にはさっそく「入学前クラス分けテスト」が実施されるとのこと。
試験が終わってからおよそ2か月、ただ時を過ごすよりも、入学式に向けて少しずつ次のステップに進む準備があるのは安心です。
【校内見学】校舎の様子と授業風景から見えた「等身大の姿」
校舎や各施設は新しく非常に近代的。
ただ、先日伺った他校では「どこを見渡しても感じる重厚感や奥行き」に比べると、こちらは良くも悪くも先進的でスタイリッシュな分、少しさっぱりとした空間に見える印象がありました(あくまで私が今回見学した範囲での話です)。
図書室の蔵書数は現在増やしているところで、現時点ではまだ少し控えめ。
しかしそれをカバーするために、平日は外部の図書館施設などと連携して、学習利用できるという特典も用意されているそうです。
授業風景から見えた「等身大の姿」
少人数制クラスを採用しており、私学の中でもかなり手厚い人員配置がなされている印象です。
(※系列小学校からの内進生とも当初は分かれており、後から混合クラスになる仕組みだそうです。)
校内見学で実際の授業の様子を拝見したのですが、ここでも関東A校の「廊下まで一切私語が聞こえない、圧倒的な静寂と集中空間」とはずいぶん雰囲気が異なりました。
見学している保護者の目が気になってしまうのは仕方がないとして、中には机に肘をついて少し脱力した姿勢(ぐだーっとした感じ)で先生の話を聞いている子や、隣の子に話しかけている子の姿もちらほら。
良く言えばのびのびとしていて飾らない日常、悪く言えば少し緊張感に欠けるようにも見えるかもしれません。
なお、学食の利用については現状中学生の利用はないようです。ただ生徒主体の学校なので、変わっていくかもしれません。
どちらにしても、しばらくはお弁当持参、もしくは希望者向けのお弁当注文などを上手に活用していく形になります。
【本音メモ】説明会を終えて、あえて言うなら…要検討ポイント
最先端の設備と柔軟なカリキュラムは、子供の特性を考えるととても魅力的に感じる場面が多々ありました。
しかし、その一方で、説明会全体のトーンや仕組みを聞き進めるうちに、「これはメリットの裏返しとして、子供やわが家の教育方針と照らし合わせたときにどうだろう…」と、少し慎重に考えたいなと思ったポイント(本音メモ)もいくつか浮かび上がってきました。
わが家の視点での「要検討ポイント」を4つにまとめました。
- 多くの「国際」を受け入れ
積極的な外国人・インター・留学生の受け入れクラス・選考をアピール
(多国籍の受け入れは、国が掲げる国際競争力強化の方針を考えると、いつかはそうなるとは思いつつも、やはり抵抗がある人も多いのでは) - 「生徒主体」が多い
大きなルール(髪色など)以外は校則がない。校則ではなく生徒自身が「ルールに基づいて自主的に生活する」方針。
(自由度が高い反面、主張が強い意見に引っ張られてしまうデメリットも懸念される。まだ精神的に未熟な時期。個人的にある程度の校則は必要だと感じる) - 「入学式」での発表
新入生一人ひとりが、自分の目標や夢を語る
(発表は一人1分だとしても、長時間が予想される。現場の声はどうか気になる。全体として外向きのアピールイベントが多い印象) - 「加点」「特待」による学力差
可能性を秘めた学生を多く取り込む加点&特待制度。
(しかし、加点や特待での合格者・入学者が多いと、入学時の実際の学力(持ち点)にかなりの開き・差が発生している可能性はある。全生徒の実際の偏差値・学力分布が気になる)
どれもメリットの裏返しであり、決して学校の欠点というわけではありません。
「あえて言うなら」の個人的な意見ですが、子供がこの自由度や学力層の幅広さの渦の中で、しっかりと自分を見失わずに進んでいけるだろうか…と、親としてのシミュレーションが必要な部分だと感じました。
先進的な設備で思いっきり実験をさせてあげたいという気持ちと、子供には少し規律のある環境のほうが安心して走れるのではないかという気持ち。
選択肢が増えれば増えるほど、親の悩みも深くなっていくと感じますが、最初から選択肢を狭めずに、まずはいろいろと見ていこうと思います。